法エールVol.06

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ご挨拶

皆様、いかがお過ごしでしょうか。さて、5月21日に裁判員制度がスタートしました。

前年の12月1日からは、一定の事件の被害にあった者が、裁判上の当事者に近い立場で刑事裁判に関与する被害者参加制度も導入されています。

刑事司法の進展が目覚しい状況の中、90年におこった女児殺害事件で無期懲役確定後に再審開始が決定的になり釈放された件が報道されていました。

17年半の長きにわたり身柄を拘束され、再調査の結果冤罪であったとされたものです。

また、この事件では、警察の暴力的な取調べがあったとも報道されています。
国家公安委員長は、「当時としては精いっぱいの捜査をした結果である。」として、釈放されたSさんに直接謝罪する意向であるとしており、今後は、金銭的な補償を含め、社会復帰のための手続に移行することになると思います。

暴力的な取調べが冤罪につながるとして取調べの可視化を求める声もあります。再び冤罪となるようなことがないよう、今回の裁判員制度がその役割をすこしでも果たしていけるよう期待したいものです。

それでは、今月号も宜しくお願いします。

(代表社員 大島 隆広)

成年後見って何?

4月号、5月号では、成年後見制度の概要及び成年後見人等の申立ての手続きについてご説明しました。今回は、成年後見人等の仕事についてご説明します。

成年後見人等は、どのようなことをするの?

家庭裁判所から選任された成年後見人等の職務は大きく分けると、「財産管理」と「身上監護」となります。
「財産管理」とは、文字通り本人の財産を管理することですが、具体的なものとして…

  • 現金・預貯金の管理、通帳の保管や入出金の管理
  • 本人所有の不動産の管理(家屋の修理、家賃の支払い、家賃の管理等)
  • 場合によっては、不動産や重要な財産の売却等
  • 訴訟行為や確定申告等

などが挙げられます。

財産管理で最も重要なことは、本人の財産と成年後見人等の財産が混同しないように区別して管理することです。また、不動産の売却等に関しては、特別な許可が必要なこともありますので、事前に家庭裁判所や専門家に確認する必要があります。

本人の財産を特定させるためにも、関係機関(金融機関や証券会社、市町村等)に「後見届」(成年後見人等が就任したことを知らせる届出)を行う必要があります。この「後見届」は通常各関係機関に備え付けられていますので、届出をされる前に必要書類等の確認をされた方が良いでしょう。

また、成年後見人等が就任したことを証明するものとして、「登記事項証明書」を取得することができます。これは最寄りの法務局・地方法務局で取得することができます。関係機関への「後見届」の際に、この「登記事項証明書」が求められることがありますので、就任後に取得しておいた方がよいでしょう。

「身上監護」とは本人の生活に関することや、療養看護に関することについての事務のことをいいます。具体的なものとしては…

  • 治療・入院等に関し、病院と契約をする(諸手続きをする)
  • 施設等の入退所に関する手続きをする
  • 要介護認定の手続きや介護サービス事業者との介護サービス契約の締結

などが挙げられます。

あくまでも身上監護とは上記の手続きに関する契約(施設入所契約、介護契約等)の締結を行う法律行為のことを言います。したがって、成年後見人が介護や看護などの「事実行為」までの義務を負うものではありません。

家庭裁判所への報告とは?

成年後見人等は、家庭裁判所から選任された法定代理人ですので、本人の生活状況や財産の状況について、まず就任後約1 ヶ月を目処に家庭裁判所に対し報告をしなければいけません。その後の報告すべき時期については、家庭裁判所の指示に従うことになります。したがって、家庭裁判所からの指示があったときに、いつでも報告できるようにしておくことが大切です。

また、本人の住所や入院先が変わったり、財産管理の方針や、療養看護の方針を大きく変更する場合にも、家庭裁判所に報告をしなければなりません。

成年後見人等はこれからの本人の生活を考えながら本人を支援していくことになります。高齢化社会の中、成年後見人等の必要性は高まることが予想されます。この成年後見制度について、もっと知りたい方は、お近くの家庭裁判所またはお近くの法律専門家(司法書士、弁護士)にお問い合わせください。

今回で成年後見制度についての解説は終りになります。次号からは、遺言、特に公正証書による遺言についての手続きについてご紹介いたします。

(健軍事務所)

判例紹介

業務執行権に基づき業務妨害行為の差止めを認めたもの

東京高等裁判所 平成20年7月1日決定:平成20年(ラ)第181号

事件の内容

損害保険会社Aが、顧客Bとの間で自動車事故に基づく保険金交渉をしていましたが、交渉途中にBは、Aの社員に対して多数回、長時間にわたる電話等で嫌がらせをし、業務の邪魔をしました。そこで、AはBに対して、Aの委任した弁護士を交渉窓口とするように通知しましたが、Bはそれまでと同様にAに嫌がらせを続けました。そのため、Aは業務に支障が生じたとして、Bに対して業務妨害禁止を求めた仮処分命令の申立をしたというものです。

決定の内容

当該行為が権利行使としての相当性を超え、法人の資産の本来予定された利用を著しく害し、かつ、従業員に受忍限度を超える困惑・不快を与え、業務に及ぼす支障の程度が著しく、事後的な損害賠償では当該法人に回復の困難な重大な損害が発生すると認められる場合には、差止めを認めることができる。

コメント

近時、顧客の苦情が常識を超えるケースもあると聞きます。このようなときに、上記決定要件に当てはめ、その要件を満たした場合は、行為差止めを検討してもいいかもしれません。

(薄場事務所)

コラム

お気に入りの・・・

私は休日は外出することが多く、家でゆっくりDVDを観るということはあまりないのですが、それでもお気に入りの映画というものはあります。

「人生は奇跡の詩(うた) 」という映画です。

たしかほとんど映画館では上映されていなかった記憶がありますが、ロベルト・ベニーニというイタリア人の俳優が主演・監督をしている映画です。(「ライフ・イズ・ビューティフル」という映画でも主演していました。)

イラク戦争が背景にあるのですが、それでも愛する人を助けたいという一途な思いや友情や家族愛を、明るく爽やかに描いています。

とってもお気に入りで、私はこの映画のDVDを友人が結婚する際にプレゼントしています。

梅雨の季節には家でゆっくり映画観賞というのもいいかもしれませんね。

(健軍事務所山﨑順子)

スタッフ紹介

今月は、健軍事務所の所長である山﨑順子先生を同事務所の橋本がインタビュー形式で紹介したいと思います。

橋本「月並みですが、先生のご趣味は何ですか? 」

山﨑先生「アハハ~ (照笑)アレサ・フランクリン、ジャニス・ジョップリン、ノラ・ジョーンズが好きです。あと~ ドライブですね。休日には、お友達と天草とか阿蘇までドライブに行ったりしてます。」

橋本「アレサ・・・? ? 何だって? それは、ミュージシャンの名前? 売れてます?」

山﨑先生「そうだよ~ 」

橋本「理想の男性は?」

山﨑先生「よく食べる人で、私の仕事を理解してくれる人。」

橋本「年上がいいですか? それとも年下? 」

山﨑先生「年上がいいですね。」

橋本「同じだな~ 。俺も年上が好きです。」

山﨑先生「え! 橋本さんの奥さんは年上ですか? 」

橋本「年下です(キッパリ) 」

山﨑先生「アハハハ~ 」

紙面の都合上、こんな感じでまとめてみました。長い? (笑)

私の感想ですが、山﨑先生は、皆が仕事がしやすいように配慮されてると思います。
みんな明るく助け合ってるのが特徴かな~ ・・・多分(謎)。

ところで、休日のドライブするお友達が、男性なのか女性なのか気になったのですが、怖くて聞けませんでした(泣)願わくは・・男性であって欲しいです。大食いの男性とドライブ? ・・・・ぷぷぷ。

(健軍事務所 橋本律哉)

お知らせ

6月9日に社団法人熊本犯罪被害者支援センターの通常総会が開催され、2008年度に寄せられた相談件数が666件に上り、03年4月の開設以来、最多となったことが報告されました。

当法人も熊本犯罪被害者支援センターに関わらせていただいており、犯罪被害に遭われた方、ご家族の方の支援を行っていく取り組みをしております。

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