トラブル 解決 の方法 支払督促

トラブル解決方法の一つである支払督促手続につき説明します。

 

(事例)

AさんはBさんに、平成22年3月1日に200万円貸しました。返済期限は平成23年3月1日です。しかし、Bさんは期限を過ぎてもお金を返しません。AさんはBさんからお金を返してもらいたいのですが、裁判となると長期化するのではないか・・・と不安を感じています。

 

このような場合、Aさんは「支払督促」という方法をとることができます。

支払督促とは簡易裁判所の裁判所書記官を通じて、Bさんに対して金銭を支払うように督促する手続です。支払督促の最大の特長は手続の簡便さです。Aさんの申立てがあると、裁判所は申立書を形式的に審査し、Bさんに送達します。この際、裁判所に出廷する必要はありません。

 

支払督促が利用できるのは金銭または有価証券の請求権に限られますが、前号で紹介した少額訴訟とは異なり、請求金額の大小に関係なく(数万円から億単位まで)利用することができます。また、一般の民事訴訟では、請求する金額(訴訟の目的の価額)が140万円を超えるときには地方裁判所、140万円以下の場合には簡易裁判所、というように金額によって手続を行う裁判所が分けられていますが、支払督促の場合には、常に簡易裁判所(原則として相手方(Bさん)の住所地を管轄する簡易裁判所)に申立てをすることになります。

 

支払督促はAさんの申立てのみで行われますが、請求に間違いがあったり、不当な請求がなされた場合等には、Bさんは支払督促を受け取った日から2週間以内に、異議を申し立てることができます。この場合は通常の訴訟に移行することになります。

Bさんが異議を申し立てなければ、Aさんは30日以内に仮執行宣言の申立といって、Bさんの財産を差し押さえをすることができるように裁判所に申立てをすることができます。Aさんが仮執行宣言の申立てをしなければ、支払督促は効力を失うことになりますので注意が必要です。

仮執行宣言が付された支払督促があれば、支払をしないBさんの財産を差し押さえて競売し、その売却代金から貸したお金を回収することができます。

その支払督促の申立から強制執行の手続きに入るまで、早ければ1ヶ月ほどで行うことができますので、Aさんは迅速に貸したお金の回収を図ることができます。