Monthly Archives: 5月 2018

遺言書の破棄 ・ 隠匿 行為と 相続 欠格(相続人の資格喪失)について

最高裁判所 平成9年1月28日 判決   事件の内容 Aさんは、昭和60年2月頃、「土地を売り、その売却代金を自分が会長的立場にあったB会社に寄付するから、同社の代表取締役であり長男であるYは、同社の債務の弁済 … 続きをみる

事業承継②

今回は、具体的に事業承継の手続きについてご説明します。   後継者選定   事業承継において、後継者を誰にするかは、非常に悩ましい問題です。子ども、親族、従業員の中から決める会社が多いように思いますが … 続きをみる

事業承継①

1.事業承継とは 「将来は長男に事業を継がせたいが、どのような手続きをすればいいんだろう」 「兄弟の仲が悪く、これから会社で何か問題が起こるかもしれない」 「後継者がいないので今後のことが心配」 等々事業に関する悩みは尽 … 続きをみる

遺言の活用③

前回に引き続き、遺言を作成する場合によくある質問をあげていきます。   財産分け以外に遺言書でできることはありますか?(遺言の内容-補充条項と付言事項)   例えば配偶者が既に死亡し、子が3人(それぞ … 続きをみる

遺言の活用②

前回は遺言書の種類や特徴等について説明しました。今回と次回は、遺言を作成する場合、よくある質問をあげていきます。   遺言書を作成できない場合はありますか?(遺言者の状況)   遺言書を作るには遺言者 … 続きをみる

遺言の活用①

「自分が死んだあと、子供たちが争いを始めないか不安なのできちんと整理しておきたい。」 「自分が死んだあと配偶者の生活が心配なので、遺言を遺しておきたい。」   と遺産分けを行う方、   「あまり多くは … 続きをみる

共有名義株式の議決権行使に関して

最高裁三小法廷 平成11年12月14日 判決:平成10年(オ)第866号 事案の概要 父Bは長男Xと次男Aを含む7人の子供がおり、父BはY会社を設立していた。BはY会社の発行済株式4万株のうち3万2,000株を所有してい … 続きをみる

不法行為時から20年が経過した後の損害賠償請求権

最高裁第三小法廷 平成21年4月28日 判決:平成20年(受)804号   事件の概要 昭和53年にAはBを殺害しました。その際Aは、死体を自宅の床下に掘って埋め、殺害行為の発覚を防ぐため、自宅の周囲をブロック … 続きをみる

バージンロードのカーペットで参列者がつまずき 転倒 ・ 負傷 した事故において、結婚式場を運営するホテルの損害賠償責任

仙台地方裁判所 平成17年11月30日 判決 判決文未公刊   (事件の概要) 結婚式参列者X(70歳)が、Yホテルの結婚式場のバージンロードのカーペットにつまずき、転倒し大腿骨を骨折、参列者XはYホテルに対し … 続きをみる

渉外不動産登記 包括委任状

渉外不動産登記では、外国人の方から委任を受けて登記をすることとなります。通常、登記の委任状は、包括委任状は認められず、具体的に委任事項が記載された委任状が必要となります。しかし、渉外不動産登記では、国外居住者であって、外 … 続きをみる

「相続させる」旨の遺言により相続財産全部を取得した者のみが遺産分割の協議に参加した場合における相続による所有権の移転の登記について

(質疑応答7983 登記研究830 175ページ参照)     〔要旨〕甲の相続人である乙と、甲のもう一人の相続人である丙から「相続させる」旨の遺言により相続財産全部を取得したAのみが遺産分割の協議に … 続きをみる

成年後見って何?③

前回、成年後見制度の概要及び成年後見人等の申立ての手続きについてご説明しました。 今回は、成年後見人等の仕事についてご説明します。 成年後見人等は、どのようなことをするの? 家庭裁判所から選任された成年後見人等の職務は大 … 続きをみる

成年後見って何?②

前回は、成年後見制度の概要についての説明をしました。 そこで今回は、成年後見人・保佐人・補助人(以下、成年後見人等といいます。)はどのようにして選任されるのか、選任するための必要な手続き等について説明いたします。 誰が申 … 続きをみる

成年後見って何?①

最近、次のような話を聞くことがよくあります。 認知症のすすんだ父親が入所する有料老人ホームへの費用を支払うため、銀行へ父名義の預金の払出しにいったところ、「お父さんの判断能力が衰えていらっしゃるのなら、家庭裁判所で成年後 … 続きをみる

業務執行権に基づき 業務妨害行為の差止めを認めたもの

東京高等裁判所 平成20年7月1日決定:平成20年(ラ)第181号 事件の内容 損害保険会社Aが、顧客Bとの間で自動車事故に基づく保険金交渉をしていましたが、交渉途中にBは、Aの社員に対して多数回、長時間にわたる電話等で … 続きをみる

法エールVol.112

ご挨拶 4月になり各学校で入学式が行われます。希望と不安な想いが交錯する心境で、新しい環境に挑む新入生の方もおられると思います。そして、新入生だけでなく、そのような心境で、保護者・教職員の方々が、新たな教育環境を迎えたの … 続きをみる

取締役の監視義務違反と第三者に対する 損害賠償責任 について

最高裁判所 昭和48年5月22日 判決 事件の内容 A株式会社の取締役であったYは、会社修理部門の仕事に専念し、会社の運営は一切代表取締役Bに任せきりにしていた。Bは事業拡張のため手形を乱発したが、A社は倒産するに至り、 … 続きをみる

鍼灸学校に対する 学納金の返還請求と不返還特約の効力

最高裁判所 平成18年12月22日 判決:平成17年(受)第1762号 ※(受)…上告受理申立事件   事件の概要 X(原告:消費者)はY(被告:鍼灸学校)の平成14年度入学試験を受験して合格し、Yが定めた平成14年度学 … 続きをみる

商号の使用について

会社や、屋号等によって営業を行う者は、不正の目的をもって他の会社の商号と誤認するような名称や商号を使用することは、会社法8条によって禁止されています。 では、この「不正の目的」とはいったいどういったものを指すのでしょうか … 続きをみる

相続 手続き③

今回は遺産分割協議、遺産分割の調停・審判を説明いたします。   遺産分割の流れ 1.相続人の確定 相続人を確定するには、死亡した人の出生から死亡までの戸籍全部事項証明書等を取得し相続関係を調査します。   2. … 続きをみる

相続 手続き➁

前回は、相続人及び相続財産について説明いたしましたが、今回は相続財産が確定した場合、相続人にどのように相続されるかについて説明いたします。 相続が開始した場合、法定相続が原則ですが、遺言がある場合は遺言によって相続するこ … 続きをみる