法エールVol.71

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ご挨拶

11月16日に熊本市長選挙が行われましたね。私は、合志市民ですので選挙権はありませんが、熊本市内で事務所を開設していますので、今後の市政の在り方について、各候補者がどのような主張をされているのかについて、関心を寄せていました。

特に争点の一つである桜町再開発事業の大型集客施設(MICE)計画について各候補者の考えに注目し、開票を楽しみにしていました。結果は、自民党推薦を得た候補者が当選されましたが、この計画については、当選者は、総合的に見直しをすることになる旨強調されていました。

この争点に市民の声を反映させ、地域の活性化や人口増加につながるよう熊本市の強みを活かした市政をぜひおこなっていただきたい思いますし、その手腕に期待をしたいと思います。

また、選挙への関心が冷めやらぬ中、今度は、衆議院が11月21日に解散され、師走の忙しい時期に選挙が行われることになりました。安倍首相は、今回の衆院選を「アベノミクス解散」と命名したようですが、来年10月から予定されていた消費税の引き上げを1年半先に延期した判断を踏まえ、自らの経済政策を争点に国民に信を問うことになります。

「大胆な金融緩和」、「機動的な財政出動」、「民間投資を喚起する成長戦略」の三本の矢を放った安倍政権に、どのような審判が下されるのでしょうか?こちらは、私にも選挙権がありますので、候補者の主張等情報を入手し、1票を投じたいと思います。

それでは、今月号もよろしくお願いします。

(代表社員 大島 隆広)

民事法律扶助について

前回は、民事法律扶助の経緯やこれまでの利用実績について説明しました。今回は、民事法律扶助の要件や手続きの流れについてご説明します。

 

民事法律扶助の要件

民事法律扶助を受けるためには、以下の要件を満たす必要があります。

1. 資力が一定額以下であること

①月収が一定額以下であること

単身者… 182,000円以下
2人家族… 251,000円以下
3人家族… 272,000円以下
4人家族… 299,000円以下

(注意)

  • 5人家族以上は、1人増につき30,000円が加算されます。
  • 医療費、教育費などの出費がある場合は一定額が考慮されます。
  • 家賃・住宅ローンを負担している場合は、一定額が加算されます。

 

②保有資産が一定額以下であること。
現金、預貯金、有価証券、不動産(自宅と係争物件は除く)などの保有資産を合計して、以下の基準以上となる場合は、援助できません。

単身者… 180万円以下
2人家族… 250万円以下
3人家族… 270万円以下
4人家族… 300万円以下

(注意)

  • 医療費、教育費などの出費がある場合は相当額が控除されます。

 

2. 勝訴の見込みがないとはいえないこと

和解、調停、示談成立等による紛争解決の見込みがあるもの、自己破産の免責見込みがあるものなども含みます。

 

3. 民事法律扶助の趣旨に適すること

報復的感情を満たすだけや宣伝のためといった場合、または権利濫用的な訴訟の場
合などは援助できません。

判例紹介

胎児も同居の親族

最高裁判所 平成18年03月28日判決

<事案の概要>

母親の胎内で本件事故に遭遇し重度の障害を持って生まれたXは、平成11年1月5日午前10時ころ、富山県内の交差点で、母親運転の被保険車両にY運転(Y会社所有)の車両が右折進入してきて衝突、同日妊娠34週で緊急帝王切開によって仮死状態で出生し、平成13年9月日常生活に介護を要する1級後遺障害で1級障害者手帳の交付を受け、Xは3,120万円の既払金を控除し、2億7,150万1,935円、両親は各400万円を求め、YとY会社、甲には無保険車傷害保険金を求めて訴えを提起した。

 

<裁判所の判断>

34週まで正常な発育状況を示していたXは、母親が本件事故により「5、6分意識を消失し、これに起因する母胎ショック」により、仮死症状を呈しXに障害がもたらされたとして、Xの障害と本件事故との因果関係を認めた。胎児が無保険車傷害条項の被保険者に該当するかにつき、Yの不法行為は母親の胎内にあった「Xへの不法行為でもある」「Xは記名被保険者又はその配偶者の同居の親族に含まれる」と認定、被保険者に該当すると認めた。

Xの余命年数を77歳とし「今後24時間の在宅介護及び訪問看護を受ける」等の費用日額1万2,000円を認めた。

慰謝料につき、Xに2,900万円、父母に各400万円を認めた。

 

<コメント>

交通事故は胎児にも後遺障害をもたらします。やはり、車の運転はくれぐれも安全運転で、思いやりのある、そしてしっかりマナーを守らないといけませんね。

司法書士日記

~当法人の司法書士が、趣味の話や最近の出来事など、ざっくばらんに書いていきます~

時間が空いたときなどは本屋をぶらぶらとするのが好きな私。

さら~と眺めながら、何か面白そうな本はないかと探している時間は楽しいひと時でもあります。

ただ、私の変わった習性なのか、面白そうな本を見つけても、なぜか1冊だけをレジに持っていくのができないのです。

そう、いつも違う単行本を2冊買ってしまうのです。

面白そうな本を2冊見つけるのは、意外に時間がかかることも・・・。

そして、購入して安心したのか、あれ?あの本どこ行ったっけ?なんてことも。

まあ、とにかく、読書の秋をもう少し楽しみたいと思います。

(健軍事務所 司法書士 山﨑 順子)

コラム

コーヒー

今日、日本人の一人当たりの年間コーヒー飲用杯数はおよそ340杯にも及ぶそうです。

先日、バリスタがコーヒーのお話、ドリップコーヒーの淹れ方を教えてくれる「コーヒーワークショップ」に参加しました。年齢や職業様々な方が、集まりとても楽しい時間になりました。

・・・・が、最近いたる所にカフェはあるし、コンビニですら美味しいレギュラーコーヒーが飲める事もあって、自分で丁寧にドリップコーヒーを淹れる機会が激減していた私に比べ、将来コーヒースタンドを開店したい若いご夫婦、ご主人の為に「毎朝コーヒー豆を生豆から煎って愛情込めて淹れてます。」とおっしゃる奥様等々。

皆さんの知識と思い入れに触れ、自分のコーヒーに対しての偏差値の低さに気づかされてしまいました。

これから年間340杯のうちどの位が、自分特製のスペシャリティコーヒーになるのか・・・

劇的な変化は望めないのですが、優しいバリスタのレシピを頼りに小さな変化を目指して頑張りま~す!

健軍事務所 春本 祐子

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